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アイトさん

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僕が変わる瞬間は。

17/04/30 コンテスト(テーマ):第134回 時空モノガタリ文学賞 【 正義 】 コメント:0件 アイト 閲覧数:524

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「おい!早く金出せよっ!このクズが!」
「今日はお金持ってないんだよ」
「あぁ?ナメてんのか?おい!こいつのカバン中全部出して探せ!」
路上裏で、イジメというものに合っている中学生が今にも泣きそうな顔で目の前のイジメっ子に「やめて!」と何度も何度も訴えている。だが、イジメっ子達はそんな声に耳を貸すわけも無く、逆にその声がする度に「うるせぇなぁ!」と言いながら、青年の顔を蹴ったり殴ったり、手を思いっきり踏んだりと痛々しい事を次から次へとやりまくっている。
そして、
「チッ、本当にねぇのかよ」
カバンの中を漁り、何も無いことが分かったイジメっ子達はすぐさまカバンを投げ捨てて、撤収しようとしていた。が、その時、
「ねぇねぇ、そんな所で何してんの?」
イジメっ子達の後ろから見知らぬ声がした。イジメっ子達と青年は声がした方へと視線を移した。勿論、僕も視線をそちら側へと移した。そこに立っていたのは紛れもなく、
「どうもー。櫛羅樹 真人(くじらぎ まさと)でーす!」
僕の弟だった。僕は動揺を隠しながらもその様子を伺っていた。
「それにしてもさー。今やってるのってイジメ。だよね?ダサいなぁ」
「あぁ?ブチ殺すぞ!テメェ!」
ダサいと言われてムカついたのだろう。だが、真人は何も怖く無いのか、一歩一歩とイジメっ子達へと確実に近付いていく。その度にイジメっ子達は変な構えを取り、真人に向かって無駄な威嚇をしている。でも、真人はイジメっ子達には用は無かった、だから綺麗に横を通り過ぎていった。
「大丈夫か?その怪我痛いだろ?俺の家で手当てしようか?」
そう。真人はイジメられていた青年に用が合ったのだ。その青年は勿論動揺している。
そして、僕はそんな弟の姿を見て、ふと思った。
『僕は真人みたいな事は出来ないよなぁ。あんな正義感のある行動なんて…絶対に』
兄としては、もっと真人の力になりたかった。でも実際そいうわけもなく、助けられてるのは僕の方だった。
「おい!テメェ何シカトしてんだよ!」
僕はそんな呑気な事考えていると、忘れかけていたイジメっ子達が急に怒鳴り散らしてきた。
「なんで?俺はこの子に用があったんだよ?君達には用は無いから別に良いじゃん」
「チッ!テメェ!」
イジメっ子達のリーダーと思われる人が真人に殴りかかろうとした、が。
「あぁ?殴るの?殴って何になるのさ、君達は殴って何になりたいの?それに人をイジメて何が楽しいのか教えてよ。まさか言えないの?」
真人は若干半笑いでそのリーダーに向かって言う。そして、その後ろにいた人にも目を向けて言う。でも、その半笑いはすぐに消えた。
真人は半笑いをすぐにやめて、相手を睨むように、不気味な笑みを浮かべて言い放った。
「もうこんな事すんじゃねぇよ。もししたら、お前の骨一本一本折ってやるからさ♪」
そのリーダーは怖くなったのか、「おい。もう行くぞ」と言って。去って行った。
僕はその後ろ姿を目で追っていると、ふと、前から真人の声が聞こえた。
「大丈夫?俺の家で手当てしたほうがいいよ。ほら、手貸して、一人じゃ立てないでしょ?」
真人は優しい笑顔でその青年に手を差し伸べた。
『真人ってあんな奴だったんだ。僕も…僕もあんな風になれるのかな?」
僕はそんな実の弟の真の姿を見て、無意識のうちに強く、握り拳を握っていた。そして僕は、心の中で何かが変わったような気がしたんだ。
僕は、もうその場を後にした。
『全く、兄さんったら、あれで隠れてるつもりだったのかな?』
真人は気付いていたのだ、真人の兄である「羅衣兎(らいと)」の存在に。
『兄さんも本当は強いくせに』


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