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荒木成生さん

はじめまして、こんにちは、荒木成生です。 二千字をオーバーした時の推敲作業に苦労しています。 説明不足になりがちですが、そこは想像力で補ってください。 二千字よりも長いものは小説投稿サイト『アットノベルス』に置いてありますので、興味があればこちらもよろしくお願いします。 ペンネームは同じです。

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戦え!チルドレンジャー

12/11/19 コンテスト(テーマ):【 兄弟姉妹 】 コメント:0件 荒木成生 閲覧数:1936

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 現在、地球は異次元からの侵略を受けている。
 それは次元崩壊現象により、こちらとあちらの次元が特異点によって結ばれ、周期的に一定時間つながるようになったからだ。
 奴らは友好的な宇宙人でも異邦人でもない……、侵略者であり捕食者なのだ。
 奴らは人間を殺し、喰らい、蹂躙する……、人類の天敵であり災害でもある。
 奴らは強靭な肉体と類まれな生命力を持ち、一般の銃火器では致命傷を与えられず、放射能も酸も毒も寄せ付けない。
 唯一、抗うことができる者……、それが僕らのヒーロー『チルドレンジャー』だ。

 次元侵略によって市街封鎖されてから十五時間が経過した。
 今回の侵略はインスマンスが約千体、ダゴン級が三体だった。
 インスマンスは硬い鱗で全身覆われた半魚人のような奴で、その鱗は銃弾も火も通さない堅牢な鎧であり、体の大きさは人間の倍くらい。
 ダゴン級はタコとイカとナマコを足したような姿をし、切り刻まれても粉々に砕かれても核が残っていれば無限に再生する不死身の生命体、その大きさはゆうに十メートルを越す。
 ダゴンではなく、ダゴン級としているのは各個体の容姿が異なるためで、魚介類を混ぜ合わせた個体を総称してダゴン級と呼ぶ。他にも、爬虫類系のハイドラ級、甲殻類系のハスター級などがある。
 インスマンスが人間を生死を問わず捕獲し、ダゴン級の元へ運ぶ……、それをダゴン級が複数の触手を使って自らの口へ放り込む……、はたから見るとダゴン級を育てているようにも見える。
 運が良い者は市外へと逃れたが、運が悪い者は取り残され、さらに運が悪い者は喰われて死ぬか、死んでから喰われてしまった。
 しかしながら、僕はまだ運が悪いながらも生き残っている……、チルドレンジャーの一人、弟レンジャーのおかげだ。
 チルドレンジャーは類人猿よりもはるかに古い民族の末裔で、兄弟姉妹の四人兄弟……、なんだけど、他の三人は諸事情により遅参している。
 弟レンジャーだけでも戦えるのだが、如何せん、唯一人の生存者である僕を守りながらではうまく戦えない。
 今はただ奴らに取り囲まれないよう注意しながら生存への道を切り開いていく他ない。
 そんな必死の逃走の中、視界に緑が飛び込んできた……、森だ……、森が見える。
 奴らは森での移動は不得手だ……、森へ逃げ込めば活路が見出せる。
 と、行く手を遮るものが……、インスマンスの群れ……、背後に押し寄せてくる追っ手の数も増えている。
 もうちょっとで森なのに……、もはやこれまでか……、
「わりぃ、待たせちまったな!」
 群れの後ろの方から若い男性の声……、インスマンスも気づき振り返ろうとするが……、その首がポロッと零れ落ち、制御不能となった体がどうと倒れこむ。
 その向こうに現れたのは……、週に一度の人工透析のために遅れてきた兄レンジャーだ。
 また、
「私が来たからには、もう大丈夫!」
 若い女性の声……、その声と共に凍りつくインスマンス……、重心が前がかっていたのだろう、前方に倒れこむと粉々に砕け散った。
 その氷片をさらに踏み砕いて出で立つのは……、失恋のショックからようやく立ち直った姉レンジャーだ。
 さらに、
「ぷりっきゅあっ! ぷりっきゅあっ! ぷりきゅあ、ぷりきゅあ、ぷりきゅあ……♪」
 よもやの『ふたりはプリキュア』のオープニングを口ずさみながらの登場……、だと。
 インスマンスを一寸刻みに……、私立中学入学の手続きに思いのほか手間取ってしまった妹レンジャーだ。 
 チルドレンジャーが四人そろったところで、
「君は早く森へ避難して!」
 弟レンジャーが僕に退避を促す。
 僕との距離が離れると、弟レンジャーは武器を手に取った……、柄と金属球を鎖でつなぎ、対象を粉砕することを目的とした武器……、モーニングスターを。
 その金属球が煌々と輝きだす……、あまりの高温のため周りの大気が歪む……、まるで小さな太陽をぶら下げているようだ。
 耐熱、防寒、耐衝撃……、あらゆる特殊効果を付加した特殊装甲スーツを着ていなければ弟レンジャーに近づけない……、スーツも武器も超古代文明の遺産であり、チルドレンジャーだけが使いこなせる。
 兄レンジャーの大剣は、大地より造られし鋭利で強硬な刃、あらゆるものを切断する。
 姉レンジャーの蛇矛は、水分を氷結させた絶対零度の刀身、あらゆるものの生命を絶つ。
 弟レンジャーの星球は、数万度にも達するエネルギーの塊、あらゆるものを溶解する。
 妹レンジャーの双鞭は、真空の刃をより合わせた二本の鞭、あらゆるものを粉微塵にする。
 反撃開始……、太古から幾度となく侵略を続ける怪物たちが好き勝手できるのはここまでだ。


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