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メモリアル

入賞した作品THE STORY WHICH WON

雨つぶ

コンテスト:第165回 時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】

カテゴリ: 登録日:19/02/13

入賞時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】入賞作品

 午後になってようやく雨があがった。三日間降り続いた雨は大気を浄化し梅の香りにも色をつけている。空たかく舞うやせたトビの姿もはっきりとして、木の葉をはこぶ風にも影が写るようだった。  軒下から雨粒が一滴一滴間を開けながら落ちていた。ブリキ製のバケツの底に雨粒はぶつかっては弾けている。耳を澄ませても聞き取れないほどの透明な音をたて、小さな一滴をさらに小さく何滴も扇状にわけてバケツの底にひろがってい...... 続きを読む

爆発ピアノ

コンテスト:第165回 時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】

カテゴリ: 登録日:19/02/13

入賞時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】入賞作品

 結婚なんて、死んでもしたくないなあと、ココロの中で思っている。  そんなあたしは、小学六年生だ。ふつう、こんなこと考える必要なんてない。ウェディングドレスにあこがれを抱く友達はいても、「死んでも結婚したくないなあ」とか言う友達はいない。  どうして結婚なんてするのだろう。好きだから? だったら、どうしてケンカするのだろう? どうして離婚もせずにケンカばっかりしているのだろう?  うちの両親...... 続きを読む

膨らんじゃった絶望

コンテスト:第165回 時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】

カテゴリ: 登録日:19/02/15

入賞時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】入賞作品

「クラスの男子、全員殺そう。」 放課後の教室で、箒を片手にミサキは呟いた。 「ンッフ。」 掃き掃除をしながらユウは妙な笑い声を上げる。 「わりと本気なんだけどな。」 ――ミサキとユウ。二人は幼なじみで、小学校では親友だった。 今は、よくわからない。あまり口を利かなくなったな、とユウは感じている。 中学に上がってから、ミサキは急激に女っぽくなっていった。可愛い下着に...... 続きを読む

いつか爆ぜた心

コンテスト:第165回 時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】

カテゴリ: 登録日:19/02/17

入賞時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】入賞作品

 午後の授業を終えた教室は解放感に満ちている。 「誰か、立候補者はいないのか」  担任が声を上げても何の反応もない。まだホームルーム中だというのに帰り支度に勤しむ者や、スマートフォンでオンラインゲームに興じている生徒もいる。 「仕方がないな。……杉里、お前、頼めるか」  そう言いながら、一番前に座る生徒に視線を落とした。担任の申し訳なさそうな顔が、一番後ろの席に座る僕にもはっきりと見える。...... 続きを読む

最初の一歩

コンテスト:第164回 時空モノガタリ文学賞 【 着地 】

カテゴリ: 登録日:18/12/27

入賞時空モノガタリ文学賞 【 着地 】 入賞作品

 地質学者のハーンがもたらした分析結果が、惑星調査船ギ・ルレア号の搭乗員たちを心底驚嘆させたその数時間前、惑星上に着陸したギ・ルレア号のエアロックから出た十名の隊員たちは、スロープ式タラップにずらりとならんだ。地表には呼吸するに充分な大気がみちているので、簡易式生命維持装置をまとったかれらは、短いタラップを、はやる気持ちをおさえておりはじめた。  処女惑星におりたつときの感激はまたとなかった。無...... 続きを読む

異能力窮鼠

コンテスト:第164回 時空モノガタリ文学賞 【 着地 】

カテゴリ: 登録日:19/01/06

入賞時空モノガタリ文学賞 【 着地 】 入賞作品

 数十分前に死を覚悟したつもりだったが、いざ目前に迫ると、そんな覚悟は所詮形だけだったのだと、自分の生への執着心の強さを思い知らされるのだった。  事実、漫画みたいに突然特殊な力に目覚めて退屈な現実から抜け出したいと言う夢想を常々抱いていた。そしてそれは叶った。どういう経緯でそうなったのか、つい先刻のことなのでまだ俺の頭が追いつけていないが、とにかく俺は能力を手にした。他の能力者と戦うトーナメン...... 続きを読む

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