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メモリアル

入賞した作品THE STORY WHICH WON

知覚する

コンテスト:第161回 時空モノガタリ文学賞 【 伝言 】

カテゴリ: 登録日:18/10/07

入賞時空モノガタリ文学賞【 伝言 】入賞作品

 あなたは自身が大病を患い、もう長くないと、微かにロッキングチェアを揺らしながら、ぽつりと零した。日に日に痩せ細っていくあなたを見て、私はとうに病のことには感づいていた。  だけど私の心配は、あなたを救うことに直結することは到底ありえないし、私が悲しみに暮れていることを、あなたは知らない。 「ぼくには娘がいるんだ」  一人娘で名前はエマ。幾度となく彼女との思い出話を聞いたことがある。 ...... 続きを読む

先輩への伝言

コンテスト:第161回 時空モノガタリ文学賞 【 伝言 】

カテゴリ: 登録日:18/10/12

入賞時空モノガタリ文学賞【 伝言 】入賞作品

「先輩、なんかさっき伝言を預かったんですけど」 喫茶店でアルバイトをしている私は先輩に密かに恋心を抱いている。私は十分アピールをしているけど、先輩は私にあまり興味がないみたいで、正直ほとんど勝算はない。 「伝言?誰から?」 ある日、先輩と久しぶりに話すキッカケを手にした。それはある人から伝言を預かったという内容だ。先輩もこの話にはしっかり耳を傾けてくれたので、しっかりと会話が繋がるような気が...... 続きを読む

赤トンボ

コンテスト:第161回 時空モノガタリ文学賞 【 伝言 】

カテゴリ: 登録日:18/10/21

入賞時空モノガタリ文学賞【 伝言 】入賞作品

 「トマトを食べたんだよわたし」朝ごはんのあとの縁側でしほちゃんは興奮しています。「パパとおばあちゃんはさ、病院へ行けなくなっちゃったからガッカリして朝ごはん残してたのに、わたしはぜんぶ食べたの!」赤トンボは半球体の大きな目をグリグリとしほちゃんに向けて、じっと聞いていました。人間に話しかけられたのなんて初めてです。「本当はキライなんだよ、トマト」しほちゃんは得意気にニッと笑うと両手をついて顔を寄...... 続きを読む

案山子たちの首

コンテスト:第160回 時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】

カテゴリ: 登録日:18/09/22

入賞時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】 入賞作品

 親族だけしかいないような村の中、叔父の田んぼだけが何体もの案山子に囲まれている。  その案山子たちは、藁の胴体の上に人間の生首を据えていた。  幼い頃はひどく恐ろしかった。  案山子は風に揺られて、時折首の断面を曝した。藁との隙間に見えるそれは、干し葡萄のように粘着質に黒かった。首は皆何かを呟いているが、それを聞きとれる者はいない。  案山子に怯えてすがり付いた幼い私に、村の誰かが「あん...... 続きを読む

フッセージ!

コンテスト:第160回 時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】

カテゴリ: 登録日:18/09/22

入賞時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】 入賞作品

 りんろんという澄んだ電子音に、ぼくは行き詰まった数学問題集から顔を上げた。スマホを引き寄せて画面を覗き込む。 <ハルカさんからフッセージが届きました!>  明るく灯る小さな画面には見慣れた通知が光っていて、ぼくは思わず頬をゆるめた。  トンと画面をたたくと文章が現れる。 <□の課題やった? □分□分わかんなーい!>  今日はわかりやすい。  塾の課題やった? 微分積分わかんなーい!…...... 続きを読む

ANSWER

コンテスト:第160回 時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】

カテゴリ: 登録日:18/08/20

入賞時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】 入賞作品

 アキコが二十歳ぐらいから知るショッピングセンターは、オープンから既に三十年は経つだろう。ここにはしばらく来なかったが、最近また利用するようになったのは、十年以上連れ添った夫と別れた事がきっかけだった。  夫の浮気が原因で離婚してから半年。今年で五十歳になるアキコにとって、熟年離婚は簡単な事ではなかった。  夫が提示した慰謝料によって、経済面の不安がある程度解消された事と、何より、自分を裏切っ...... 続きを読む

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