1. トップページ
  2. 鬼風神GOさんのページ

鬼風神GOさん

冬が好きです。コーラも好きです。

出没地 いつかの、あの場所
趣味
職業 コールセンター
性別 男性
将来の夢
座右の銘 やってやれないことはない。やらずにできるわけがない。

投稿済みの記事一覧

2

華麗なるタエちゃんの料理

17/02/02 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:366

 新宿の喧騒からはなれた路地の一角に密かに人気を集める食堂があります。
 その名も、「タエちゃん食堂」。
 夜の八時に開店し朝の五時に閉店するこの店は、残業で疲れたサラリーマン、夜のお仕事をやっている女性、終電を逃した者など様々な人間が訪れます。
 もちろん料理はおいしいのですが、お客さんはタエちゃんの人柄に惹かれて、仕事の愚痴や恋愛相談、果ては転職先についてどの会社がいいのかな・・・

3

至福の時間

17/01/08 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:313

−−今日はお忙しいところすみません。フリーライターをしている浅野と申します。どうぞよろしくお願いします−−
「よろしくお願いします。今日は何十年ぶりかの豪雨だそうですよ」
−−いやあ、お足元悪いなか本当に……−−
「あ、いやいや浅野さんを責めているわけじゃないですよ? それで、304号室信仰についてのお話ですよね」
−−はい。2年前から日本各地で集合住宅の304号室に住んで・・・

1

かりそめの輪郭

16/12/25 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:320

「すみません、歌えません」
 本当に自分がその言葉を発したのか信じることができなかった。
「真未ちゃん、どうした?」
 コントロールルームの南雲さんが心配そうな顔を向ける。優しい人だ。でも今はそれが苦しかった。
 直前の打ち合わせでは問題はなかった。

 わたしは歌手を目指すかたわら勉強としてプロの歌手が曲の雰囲気をつかむために聞く仮歌をつける仕事をしている。な・・・

0

渾身

16/01/18 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:596

 目の前には満月ならぬ、元カノの、どでかい横顔があった。誰もが知っているむぎ焼酎の看板だった。
 深夜とはいえ場所は池袋なので、地べたに座っている俺は当然だが、通行人からは奇異の目で見られている。
 まだ喉に、吐いた後の違和感がある。つばを近くの茂みに吐いた。青白い顔をしている俺を見て、露骨に嫌な顔をしていたタクシーの運転手の表情を思い出す。
 無意識に口をぬぐうと血がついた。加・・・

0

恋愛アンドロイド

15/12/28 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:532

「モットーは人間よりも人間らしく≠ナす。当社の最新恋愛アンドロイド、TZR5000ー乙は初期設定段階で千の質問にお答え頂き、お客様の嗜好に性格を最適化します。従来の恋愛アンドロイドにみられるようなひたすら従順なだけでなく、不定期でわがまま機能が発動されまして――」
「あー、もういいからこれちょうだい。あんたの会社のやつは前買ったときも使用感よかったからまた買うよ。この子かわいいし」
・・・

1

黄色い線の内側

15/12/22 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:528

 その記憶はいつもスローモーションだ。鞄を脇に抱え疾走するサラリーマン、身動きがとれず茫然としている老婆、声を振り絞って何かを叫んでいる駅員。
 わたしはお尻をホームのコンクリートにつけ座り込むしかなかった。目の前で過ぎ去っていく人々の隙間から父がこちらに来ようと必死に人をかき分けている。なかなかこちらに来れない。
 すると父は突然両手の人差し指と親指を開いた状態でつけ、ひし形を作り、・・・

0

その日のできごと

15/11/28 コメント:0件 鬼風神GO 閲覧数:561

三月 五日
「マヨネーズないじゃん」
 亜美はおおげさに両頬に手を添え、失意の感情を表す。
「まじか」
 洋二も眉を八の字にして同意する。お好み焼きにマヨネーズは欠かせない。そして亜美と洋二はマヨラーだ。とにかく、マヨネーズがなければ始まらないのだ。
「よーし」亜美がセーターの袖をまくり上げながら洋二に近づいてくる。いつもの儀式だ。「じゃんけん」
『ぽん』

3

ひとり二人羽織

15/04/10 コメント:4件 鬼風神GO 閲覧数:1511

 妻のさなえが死んで三ヶ月たった頃、俺は取り憑かれるようになった。しかも夜、台所に立つときだけ。最初は驚いたが、まだ側にいて心配してくれているのだと思うと、嬉しかった。もしかするとみじめな姿を見かねて尻を叩きにきたのかもしれない。おっとりしてはいるが、一度決めると譲らない芯の強さがあった。
 ――前を向こう――
 彼女の口癖だ。
 台所に行き、まな板を用意する。数秒の間に身体が人・・・

1

今日は渋谷で

15/02/13 コメント:5件 鬼風神GO 閲覧数:754

「大将、フライングキャットシンドロームって知ってる?」
 なじみの客である吉井からのいつもの雑学披露に、坂下幸一は相手に分からないように苦笑する。返答は決まっている。話しやすくするための潤滑油だ。
「いや、知らないです。気になりますね」
「だろう? 読んで字の通り、猫が高いところから飛び降りてしまう謎の病気のようなものなんだ。原因ははっきりと分からないが、鳥や虫に夢中になってとか・・・

  1. 1
ログイン
アドセンス