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第152回 時空モノガタリ文学賞 【 酒 】

今回のテーマは【酒】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2018/03/05

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は3作品とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 募集中
コンテストカテゴリ
投稿期日 2018/01/01〜2018/01/29
投稿数 35 件
賞金 時空モノガタリ文学賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数 3
総評

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投稿済みの記事一覧

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夏の酔い

18/01/16 コメント:0件 ぜな

 シャツにスーツのズボンってこの暑い夏を凌ぐのには適していない。だけど仕事上この格好が勝負服なので脱ぐわけにはいかない。
 暑さでだるく重くなった体を引きずりながら、会社に戻る。さあっと体に吹き抜ける冷たい風が気持ちいい。冷房の涼しさを体全体で感じていると、同僚の渡がこっちに近づいてきた。

「よ!錫谷、今日飲みに行かね?」
「……そうだな、きつい仕事には焼酎一杯に限る」<・・・

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プルタブで切れた命綱

18/01/16 コメント:0件 入江弥彦

酒を飲もうと言い出したのは、元気だけが取り柄のカイトだった。
コンビニ袋の中にはチューハイが三本。ちょうど人数分だ。真面目で気の弱いシュウヤが反対するものかと思っていたが、彼は何も言わなかった。それどころか、調子に乗ったカイトに肩を組まれて、嬉しそうにはにかんでいる。
「もちろんカズオも飲むだろ?」
「ああ」
疑問形のように見えて、カイトのそれが命令だというのは長年の付き合・・・

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この一杯のために

18/01/16 コメント:0件 ちりぬるを

 子供の頃、私にはお父さんがよく口にする嫌いな言葉があった。仕事から帰宅して晩酌する時に一杯目のビールを美味しそうに飲んで必ずこう言うのだ。
「あぁ、この一杯のために生きてるわー」
 それを聞くたびにお父さんは私よりもお酒の方が大事なのかな、などと思って勝手に傷付いていた。我ながら可愛いらしい少女時代だ。それでも時々私が正面の席に座り、ビールをお酌してあげると「由依が注いでくれるビール・・・

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人の役に立つ幽体離脱は酒匂う

18/01/16 コメント:0件 吉岡 幸一

 一升瓶三本分の酒を熱い湯の入った浴槽に混ぜ、三十分ほど浸かっていると幽体離脱できることを知ったのはつい最近のことだ。
 幽体離脱とは生きたままで魂だけが肉体から出てしまう現象のことだ。死後の世界などを取り扱ったテレビ番組ではよく聞かれる言葉だが、生死を彷徨っているわけでもない僕が、こんなにも簡単に幽体離脱ができるなんてNHKが知ったなら全国ニュースで取り上げてくれるに違いない。
 だ・・・

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上条家の丙午の嫁

18/01/13 コメント:0件 

玄関のチャイムが鳴る。 「またか。」 十三日トミカは台所で飲んでいたビールを慌てて隠す。 昼間から、ビールなんか飲んでるところを親戚連中に見つかったら、何を言われるか分からない。 「十三日さん?いないの?」 姑・繁の声だ。 「いますー。」 「なんだ、いるんじゃない。」 繁、登場である。 また、鍵を開けて勝手に入ってきている。 ここは「息子の家」だと言う事を夫の和喜側の親戚はまるで分っていない。 「・・・

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カナシイ サケ

18/01/12 コメント:0件 

 「あの子が人妻?うそだろう!」  長吉芳樹40は驚いた。  「年、25だって。」  情報を仕入れてきた鈴木は言う。  「25で人妻、子供はまだらしいよ。」 『あの子』とは最近アルバイトで入ってきた女性職員の夏生の事だ。夏生は小柄で眼が大きく胸も大きいのが目立つ。素肌が綺麗ですっぴんでも美しく、顔が小さくて、足が細い。幸運な事に、配属されたのは芳樹のナナメ前の席である。そしてあろうことか、芳樹は人・・・

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お酒の力

18/01/12 コメント:0件 ひらい

思わず強く目を閉じて吐息をもらしてしまった。
建物の中にある浴場から出てきて、一瞬にしてすっかり冷えてしまった体には露天風呂は天国のように思えた。
降り続く雪によって少し熱く感じる程度になった温泉は、体の奥にゆっくりと沁みていく。
押せば倒れてしまいそうな竹づくりの柵に囲まれた露天風呂には、他にもう一人初老の男性が入浴しているだけだった。
湯気がひっきりなしに立ち上っている・・・

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一人でカクテルを飲む理由

18/01/11 コメント:2件 小峰綾子

あの日は終電まで働いてふらふらしながら家路に向かっていた。疲れてはいるものの、煮詰まった頭の中をすっきりさせたいし、誰かと話をしたい気分でもあった。ブラブラと歩いていると、平屋建ての、日本家屋を改装した感じのバーが視界に入る。
雰囲気は良さそうだし、ちょっと一杯飲むだけだし、一度一人でバーに行くのも良いなと前から思ってはいたところだ。建物横の駐車スペースにはminiとライトバンが停まっている・・・

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ふつかよい

18/01/10 コメント:0件 羽海 灯

久々に暖かくなった日曜日。
俺は何とも言えない頭の痛さと、内臓がひっくり返るようなムカつきを抱えたまま、ベッドの上で呻いていた。
カーテンの隙間から、朝日にしては明るすぎる光が飛びこんでくる。
無遠慮な光が瞼の裏でチカチカとやかましい。
本来なら感じる筈のない眩しさは、頭と足を逆向きに寝ていたせいだ。
せめてきっちりカーテンを閉めるか、ちゃんと枕に向けて倒れ込めと、昨・・・

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立つ鳥跡を濁さず

18/01/09 コメント:1件 薬包紙

 夕方、始発駅で停車中の車内。
 座席はちょうど人で埋まった程度の混み具合だった。

 座れたことに安堵しつつ、中吊り広告など見上げてぼーっとしていると、車両連結部のドアが開いて、一人の小柄な年配の男性(推定65〜75歳)が入って来た。
 ドカジャンというのだろうか。作業服の上から防寒のアウターを着込んでおり、赤らんだ顔、手ぶらのようすでポケットに手を突っ込みふらりふらりと・・・

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牛肉のビール煮

18/01/09 コメント:0件 エア

 それは仕事終わりが近付きつつあった日の事だった。
 ウチの会社にやって来た顧客がお歳暮に缶ビールのギフトをくれたのだ。
 しかも、缶には光り輝く金が豪華に施されていたことから、所謂プレミアムと呼ばれるものであることは分かった。
「お前も、どうだ」
 上司がそう言いながら、缶ビールを僕に渡したが、生憎僕はお酒が飲めない。かといって、せっかくのご厚意を無駄にする訳にもいかない・・・

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怪物に変身できる洋酒

18/01/08 コメント:0件 空 佳吹

あるクリスマスの夜――僕は、残響を終えて、マンションに帰宅途中、近くの公園で奇妙な洋酒を入手した。
ラベルに――G――の文字しかなく、少し怖かったが、クリスマスの奇跡を信じて、夕食後、グラスにそそぎ飲んでみた。
味はワインぽく、なかなか美味で、僕はウキウキした気分になった。
「久し振りに、クリスマスっぽい夜だな……」
一気に飲んでしまうのは、もったいない――と思った僕は、残・・・

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引火メチル着火アルコホル

18/01/08 コメント:0件 クナリ

 中学二年生になったばかりの岡田マイは、普段から愛想がない。
「お母さんの、キャバクラの仕事って忙しいみたい」
「へえ」
 同じ団地に住む、しかし常にそっけない幼馴染みの加藤ケイスケと、昨年からゴーストタウン化したその団地の物陰で話すのが、マイの日曜日の過ごし方だった。
 地面に打たれたコンクリートが、何のせいなのか一メートル四方ほどクレーター状に浅くえぐれた場所がある。そ・・・

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ストレス発散には晩酌と幽霊

18/01/07 コメント:0件 チャンドラ

 俺の名前は北口祐介(きたぐちゆうすけ)。都内のIT企業で働いており、今年で28歳で、メガネをかけたいかにもサラリーマン風の容貌をしている。
 最近、俺がはまっているものが一つある。
 ――それは、晩酌だ。俺は、仕事終わり一人暮らし用の部屋で酒を飲むのに最近ハマっている。

 仕事というのはつくづくストレスが溜まるもんだ。
 嫌な上司、無茶な要求をしてくるクライアント・・・

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夫婦の戦い

18/01/07 コメント:0件 バビロン

 冷蔵庫のビールが切れている。最近夫の辰己は仕事から帰ってくるなりすぐに就寝するため会話もめっきり減ってしまった。あまり飲まなくなったのはいいけれど、こうも機械的になると自分が退屈で飲んだくれてしまっている。
 ジャケットを羽織ってバイクにまたがった。コンビニに駐車したところで、周囲から妙に視線を感じた。女性のバイク乗りは珍しいからよくあることだが。
 六本入りの缶ビールとおつまみを購・・・

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17階の窓からきた彼女

18/01/07 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 地上17階の窓際に座り、はるか眼下の景色をながめながら、ちびちびと酒をのむのもまんざらではない。高所だと、人間の姿にわずらわされることがないのがなによりだった
 朝からのみはじめたボトルも、そろそろ半分ほどになったころ、酒は極力控えるようにとの医者の言葉が蘇り、ボトルに蓋をしかけたそのとき、誰かが窓をこづいた。
 まえにいちど、鳥がぶつかったことがあったので、こんどもそれかと窓をみた・・・

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酒のつまみにうってつけの男

18/01/07 コメント:0件 田中フラミンゴ太郎

ガリガリで、ノッポの、スルメイカのような男がユラユラしながら立っている。 そこへそいつの友達が駆け寄ってきて問いただす。 「おい、なにがあったんだ! いったいなにがあったんだ!」 スルメイカっぽい男はいう。 「おれは痩せすぎた。痩せすぎてしまった」 「取り返しがつかないのか!」 「そうだ。もう、取り返しがつかない」 「お前は痩せすぎた!」 「そうだ。おれは痩せすぎた……今のおれはさながら、酒のつま・・・

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へべのれけなのだ今

18/01/07 コメント:0件 田中フラミンゴ太郎

ドアのノックが鳴りやまない。僕が、出てやらないからだ。客人に「いらっしゃい」とか、「どなた?」とか、そういったことをいわなければならないのって、面倒くさい。腰をあげるのもしんどい。いま飲んだくれてんだよ。勘弁してよ。 それにしても非常識。何時間叩きつづけるつもりだろう。誰なんだよいったい。しまいにはドアがすり減ってなくなるのではなかろうか。何考えてんだよ。ムカつくな。よし、ぶっ飛ばしてやろう。目に・・・

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内臓くれえ

18/01/07 コメント:0件 田中フラミンゴ太郎

ひとりの女がバーで酒をのんでいる。背後からひげ面の男が近づいてきて、女のとなりに座る。 「ビールを」と男は注文する。 すぐには出てこない。 「いやあ、ひどい夜だ」男は喋りだす。「君も雨宿りかい?」 女が首をふる。彼女はボーイフレンドを待っているのだ。だけど、恋人を待つあいだに他の男から口説かれて、ゆらめいてしまってもいいと思っている。私を待たせるあの人が悪いのだ 「内臓をくれ」 ぽつりと、男がつぶ・・・

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私とお酒のこと

18/01/06 コメント:0件 浅月庵

 高校を卒業して、そのままとある不動産会社の事務員になるけど、未成年とはいえお酒の席はつきもので、新入社員歓迎会で上司にアルコールを勧められる。少人数の小さな会社? アットホームな職場?にかこつけて、無礼講と叫びながら、やってることは犯罪だ。未成年の飲酒に対し、より一層厳しくなったこのご時世で、よくもまぁヘラヘラと「おら、ビール飲め」なんて言えるもんだ。

「高野さん、飲まなくていいよ・・・

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溺れた男

18/01/06 コメント:0件 マサフト

さて寝ようの布団に入ったものの、いかんせん寝付けないまま時間が過ぎたせいか、体が硬直してしまった。頑張っても指先すら動かない。これはまさか話に聞く金縛りというやつではないのかと思い、目を開けてみようとすると、不思議と瞼だけは動いた。
暗闇の中目を凝らすと、腹の上にぼんやりとしたものが乗っかっているではないか。腹の上に乗っかっておれの安眠を妨げるとは、不届きなやつだ。失礼じゃないか。え・・・

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これは私の片想い

18/01/05 コメント:0件 Motoki

 朝食の用意をしていると、背後で起き上がる気配がする。
 振り返れば、彼は二日酔いの頭痛に顔を顰めながら、眉間に皺を寄せてこちらを見遣っていた。
「すまない…」
「いえいえ。何を仰いますやら、先生」
 少しの悪戯を含んで言えば、幼馴染の近藤健一は「ハーッ」とこの世の終わりのような絶望さで溜め息を吐く。
「僕は昨晩、君に絡んだりしなかったかな?」
 お酒で記憶を失・・・

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ブランデーが織りなす夢

18/01/05 コメント:2件 W・アーム・スープレックス

 ミジンコのはいったガラス容器に目をやりながら、悠然とブランデーグラスをかたむけるときが、麟三の至福のときといえた。
 IT関係の仕事にあけくれ、まる一日人と一度も顔をあわすことなくパソコンにむかって過ごすのが常態となっている彼にとっては、ミジンコといえども血の通った生き物で、家にかえって部屋にひとり、机にならべた容器のなかにこまかくうごめく微小生物に、そこはかとない愛情を覚えたとしても誰が・・・

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酒では酔っても酔わされない

18/01/05 コメント:0件 桜野

酒は飲んでも飲まれるなという言葉があるが、誰だって酔わなきゃやっていられない時もある。

「お客さん、そろそろ止した方のが……」
「いーや!今日は朝まで飲むの〜」

失恋したばかりの女に効くのは、今はお酒しかないのだから。

バーのマスターはため息をつき、どうしたものかと困り果てていると、扉が開く音が店内に響く。

「マスター、カクテルお願いで・・・

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レディキラーにご注意を

18/01/05 コメント:4件 氷室 エヌ

 二十歳になって、初めての飲み会。お酒に詳しくないと言うと、同じサークルの先輩たちが親身になっていくつものカクテルを紹介してくれた。最初に渡されたのは、オレンジ色の美しい液体に満たされたグラスだった。
「これは何ですか? 綺麗な色ですね」
「それはスクリュードライバー。オレンジジュース主体だから飲みやすいと思うよ」
「はあ、では」
 一口口に含むが、確かに飲みやすい。フルー・・・

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液体生物、酒

18/01/04 コメント:0件 戸松有葉

 獣、虫、菌、ウィルス……人類が太古の昔から戦い続けてきたモノたちだ。多大な犠牲を払いながらも、打ち勝ち、利用さえできるようになった現代では、人類は他生物に勝利したと言っても過言ではないだろう。
 しかし未だに劣勢である、強大な敵もいた。

 液体生物、酒。

 酒から被害を受けると、軽いものでも頭痛や発熱、吐き気を起こし、重くなってくると部分的な記憶喪失や理性崩壊も・・・

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最古の酒、とほぼ同じもの

18/01/03 コメント:0件 TWWT

「殿下、籠城していた連中から降伏したいと使者が」
「うむ、通すが良い。待ちかねたぞ」
 目前の城から様々な物資を、調達した牛車や馬車たちが運び出すのを見ながら、満足気に頷いた。実際彼は嬉しかった。一年にも及ぶ攻城戦の末、ようやく立てこもる相手の心をへし折ることができた。半ば無断で兵を出した結果ではあるが、これで兄王たちとの後継者争いでも一つ優位に立てるはずだ。
「殿下、参られまし・・・

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世界禁酒計画

18/01/03 コメント:0件 TWWT

 某国某所、世界中の権力者たちが一堂に会する集まりが催されていた。もっとも、彼らの正体は世間には知られていないが、その実力は絶大で、各国の大統領すら彼らにしてみれば、即座に交代できる看板のようなものに過ぎない。そんな怖いものなどない権力者たちは、皆一様に疲れ切っていた。
「分かった。やむを得んな。世界の一般市民に関しては、酒を飲ませることは止めるという方針を進めていく。結局酒席や酔漢がいなく・・・

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美酒と愛執

18/01/03 コメント:0件 蒼樹里緒

 日の昇らぬ常闇の世では、酒呑みの刻限も無きに等しい。
 木の匂いに囲まれた小さな居間には、仄かに甘い香りも漂っている。
 座布団に正座し、娘はぷはぁ、と満足気な息を吐いた。両の手に包んだ湯呑茶碗には、白く濁った液体が揺れている。
「今宵の甘酒もなかなかに良い出来ではござりませぬか、あるじ様?」
「うむ。また一段と腕を上げたのう」
 開かれたままの障子戸の向こうで、老・・・

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一升瓶

18/01/02 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 仕事帰りに、たちよった居酒屋で、ビールをのみながら三つ四つ料理を食べるのがぼくのいつもの夕食だった。
 ビールは一本しか頼まない。もっとのみたい気持ちがあっても、追加注文はしないことにきめていた。両親とも酒が好きで、酒のうえの醜態を、子供のころなんども目にしていたぼくは、じぶんだけは酒にのまれないようにと肝に銘じていた。
 酔った勢いで日ごろのうっ憤をぶっつけあう父と母、ときには物が・・・

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あともどりはできまへん

18/01/01 コメント:0件 井川林檎

 ここはどこだ。
 
 うちの中ではない。草むらの上で大の字で寝ていたらしい。
 はっと目を開いたら、見知らぬ犬覗き込んでいた。くうん。

 抜けるような青空に、純白の雲が流れてゆく。もさもさの茶色い雑種犬は、心細そうに耳を垂れていた。

 起き上がると頭が痛い。二日酔いである。
 そうだわたしは昨晩、適当な居酒屋に入って、しこたま飲んだのだ。一度も・・・

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燃える水を入手せよ

18/01/01 コメント:0件 戸松有葉

 山奥の村に住むその少年は、幼少期から冒険者になる夢を持っていた。そして十二歳の誕生日を迎えたこの日、決意を胸に、長老の元へと赴いた。
「ふむ。やはり来たか」
「はい。要求も理解されていますよね」
 村には掟があった。外の世界に移住してはならない――。
 村の人々には外の人間とは異なる特徴があり、恐れられると同時に差別され、またそうした差別は村の祟りによって避けようがないと・・・

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水曜日の凶行(140文字小説)

18/01/01 コメント:0件 戸松有葉

 その連続通り魔の犯人は、予想通り水曜が定休日の者だった。事件はいつも水曜の日中に行われていたからだ。
 動機を問い詰めると、
「水曜日は休肝日なんですが、飲めないと思うとストレスが酷くて」
「もうそれなら飲んでくれたほうが」
「いえ、休日に飲むと飲み過ぎて、事件起こすから休肝日に」

(了)・・・

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酒場

18/01/01 コメント:0件 風宮 雅俊

 仕事帰りに、新しい店を探す。趣味の無い私の唯一の楽しみだ。
 なぜ、新しい店を探すのか。それは、演奏家の違いで曲の良さの引き出し方が違う。と言うイメージだ。出張先でふらりと入った酒場でそんな出会いをして以来、路地裏を彷徨っている。
 以前通った時には見なかった店が開いていた。名前は『酒場』なんともストレートなネーミングだ。

 薄暗い店内、広がる酒の匂い。様々な酒の匂いが・・・

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父とのお酒

18/01/01 コメント:0件 大久保 舞

私は、お酒が大嫌いだった。

私の父は大酒飲みで、食事の時も、水のかわりにお酒を飲むような人だった。
普段は真面目で厳格な性格をしている父が、お酒を飲んで酔っ払うと、いきなり性格が変わる。

酔っ払いになると下品なことばかり言って、一人でゲラゲラと笑う。
そんな時の父とは、一緒にいるのが本当に苦痛だった。

それでも、酔っ払った父の相手をするのは私だ・・・

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