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第131回 時空モノガタリ文学賞 【 電車 】

今回のテーマは【電車】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2017/05/08

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は2〜3作品程度とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 募集中
コンテストカテゴリ
投稿期日 2017/03/13〜2017/04/10
投稿数 41 件
賞金 時空モノガタリ文学賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
総評

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投稿済みの記事一覧

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桜車窓

17/03/24 コメント:0件 ナマケモノ

 車窓の外で、桜吹雪が舞っていた。
「春ですねぇ」
 桜の花びらを眺めながら、婦人は口を開く。
 柔らかな陽光が彼女の霧髪と、笑顔を照らしていた。向かいに座る僕は、曖昧に笑ってみせる。僕と婦人しかいない車両には、電車の駆動音が広がるばかりだ。
 突然話しかけられても、どう返していいのやら。それとも、先ほどから婦人を観察していたことがバレてしまったのかもしれない。線路脇に植え・・・

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父と私の在来線帰省

17/03/23 コメント:0件 こあら

新幹線を降り改札を出て目をあげると、父が立っていた。
「あぁ、ありがとう」
私はぼそっと言って、駅の出口へと歩き出す。
「おぉ、佐奈枝。今日はそっちじゃない」
父はオレンジ色の切符を差し出しながら言った。
「今日は在来線で帰るぞ」

父と私は、人気のない車両の四人掛けボックス席に、斜めに向き合う形で座っていた。
私の実家は、新幹線の駅から電車で三十分・・・

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こみさき駅

17/03/23 コメント:0件 甘水 甘

 僕は転勤のため5日前に引越しをした。
 引越し先はとある小さな町だ。大きな都市へのアクセスは少々悪いが、町の人々は優しいし、不便はない。とてもいい町だ。
 しかし、1つだけ気になっていることがある。それは、通勤時に見る謎の駅のことだ。
 僕の職場は今の住居から2駅先にある(本当はもっと近くに部屋を借りたかったけど、何故か今の住居しか借りられなかった)。だから当然仕事に行くために・・・

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すべてのわざには時がある

17/03/23 コメント:0件 ぴっぴ

渋谷で降りようと思っていた。薄氷の下はマグマではないか、それくらいに東京の夏は蒸し暑い。人は汗ばんだ肌をお互い触れないように距離に気を使いながら電車に揺られている。五反田あたりで赤い服を着た若い女の子が隣に座ってきた。札幌では若い男の隣に若い女の子は座りたがらないものだ、しかし東京は気にしないで座ってくる。それが上京した時に感じたことだった。東京では当たり前なのだと思いながらも、恋人のように見られ・・・

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無人電車

17/03/23 コメント:2件 かわ珠

「……は?」
 目が覚めると、周りには誰もいなかった。窓の外は真っ暗で、この電車が今どこを走っているのかわからない。
「寝過ごしちゃったか……」
 大きく伸びをして、頭を掻く。そして、あくびを一つして、ようやく頭が回転し始める。仕事帰りのスーツ姿のままだったせいか、左肩が痛い。今、この電車はどこを走っているのか確認しなければ。ドアの上の車内案内表示に目を向ける。
「あれ……・・・

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Third Car・前日譚

17/03/22 コメント:0件 ツチフル

 斉藤宗二はきちんと整えた白髪と手入れの行き届いた口髭が印象的な紳士で、どんなに空いていてもシートに腰をかけず、三両車の扉から入ってすぐのつり革につかまり六駅間を過ごす。
 若い頃はアカペラバンドに所属し、彼の担当はバスだった。
 腹に響く低音と完璧なピッチは今も健在だが、いかんせん披露する場がない。
 一度、雑誌で募集していたアカペラバンドに参加したが、宗二の完璧なベースは彼ら・・・

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電車デート

17/03/22 コメント:0件 田中あらら

「危険!使用禁止!」の看板のたてられた壊れた吊り橋を渡ろうとする人はいない。それにとっくに見た目にも渡れないことがわかるほど朽ちていた。かつて吊り橋は、隣の村に行く近道であり、それが唯一の道だった。10kmあまり下流に橋ができ、車社会となってからは使われることが少なくなり、朽ちていくままになった。
 下流の橋の横には鉄橋があり、3両編成の黄色い電車が走っている。全線20kmの小さな路線は、旅・・・

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ダイヤ泥棒

17/03/21 コメント:0件 ゆえむ

僕は電車が嫌いだ。

電車はいつも、僕から大事なもの持ち去っていく。僕だけを、このホームに置き去りにして。

幼少の頃、父は単身赴任で僕の元を去った。その後父は直ぐに事故で死んだ。二度と会えることは無かった。
嫌に軽快な音を立てた自動ドアが閉まる。父の笑顔と、僕の泣き顔がドア1枚で隔てられて。あいつは持っていってしまった。僕の大切を。

高校生の頃。大好き・・・

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回想電車

17/03/21 コメント:0件 おかず

 目の前の青年は白くて冷たい手で私の腕を引きながら歩いている。見たことのない寂れた商店街の中をわき目も触れずに進んでいる。私は今、自分の名前を探している。彼岸から此岸に帰るためになくした名前を取り返しに行くのだ。
 ここに来たのは数時間前、電車で寝過ごして車掌に起こされた。降りてみれば見知らぬ廃墟が広がっていた。誰もいない街を彷徨い、おいしそうなにおいに誘われて店に入ったところで彼に会った。・・・

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銀河、大爆発

17/03/20 コメント:0件 ハギムー

 一つ歯車が狂うと運命は連続的にあらぬ方向へ向かってしまう。例えば『電車で絶対女性が隣に座らない』という運命を持った男がここにいる。もし女子高生でも隣に座ろうものならそれは銀河が爆発するほどの運命の狂いだ。
 だから男は電車では絶対に席に座らないと決めていた。銀河が爆発してはいけないと。
 電車が駅に着き一人女性が乗車する。女学生で、男は読んでいる本で視界を覆った。男は学生が苦手であっ・・・

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タヌキ電車

17/03/20 コメント:2件 アシタバ

 通勤ラッシュの喧騒が過ぎたのは数時間前で駅を行き交う人々の足取りはのんびりとしていた。ホームで一人の青年が電車を待っている。青年は先程から近くにいる人々にチラチラと盗み見されていた。
 盗み見は失礼な行為だ。皆、解っている。けど、つい見てしまうのだ。青年はそれ程に見目麗しい。
 ホワイトブロンドの髪の毛、南国の海のような青い瞳、スラリとした身体つき、女性も羨む白い肌である。美形の外国・・・

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再会

17/03/20 コメント:0件 かわ珠

 雨は、止まない。
 車両の窓を叩きながら、水滴は後方へと流れていく。
 1/fゆらぎで走る電車の座席は心地よくて、今にも眠ってしまいそう。まるで歪んだ鏡の中に迷い込んでしまったかのように視界が揺れている。
 そして、夢か現かの境界線上で、私はその言葉を耳にした。
「久し振りだね」
 と。
 とても優しく、穏やかな響き。
 けれども、その声に聞き覚えはなく・・・

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トロイメ・トレイン

17/03/20 コメント:0件 しーた

 彼女は夢を見ている。綺麗で、孤独な夢を。
 真っ暗な、何もない病室。視界の端で、カーテンが静かに揺れている。首を向けると窓が開いている。のっそり起き上がって窓に近づくと、窓の向こうにぼんやりと輝く道が続いている。彼女は一歩、足を踏み出した。
 夜空に向かって道を歩いていく。しばらくして、道は途切れた。眼下には、暗闇の中に広がる見知った街。辺りには輝く星が散りばめられている。吹いた風が・・・

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さよなら電車

17/03/19 コメント:0件 陽野あたる

 タタン、タタ……ンっ……
 規則正しく刻まれる、車輪がレールを滑り枕木を食む音。小刻みに身体を揺らす振動も、背後から差し込む橙色の暖かな西日も、心地いい眠気を連れて来る。
 古びて少し毛羽立った長いソファーには、向かいの席も含めて他の誰も乗ってはいない。隣の車輌にも、そのまた隣の車輌にも。時折緩いカーブに合わせて、吊革だけが揺れている。
 当然だ。
 誰もがちゃんと途中の・・・

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疑問符の忘れ物

17/03/19 コメント:0件 一ノ瀬 冬霞

  【初恋の欠片】

     【?】

【過去の夢】

        ……etc.



午前一時。終着駅に到着した最終列車が格納庫へ向かう為に動き出した。
それを確認した駅員が駅舎の見回りをしていると、ホームに転がる疑問符の忘れ物【?】を発見した。

(【上司への愚痴】よりはましか……)

苦笑いを浮・・・

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絶滅危惧種

17/03/19 コメント:0件 冷雨

これは、ちょっとした奇話である。

経験した者はいるのでは、と思う。その程度のことだ。
誰しもが経験しているようでしていないようなこと。

誰しもが聞いたことがある“痴漢”
それは下劣な行為であり卑猥であり、犯罪である。
その言葉一つを表そうとするなら低レベルで罪に似通うそれらを連ねるだろう。

強いていうなら犯罪であり、すれば逮捕される。

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「またね」

17/03/19 コメント:2件 ちりぬるを

 周囲の喧噪に掻き消されそうな声で「やっぱりやめようか」と今日子が言い出したのは舞浜の二つ前の駅で止まった時だった。
「水族館にしよう」
 人の間を縫うようにして電車を降りる彼女を慌てて追いながら僕は溜め息をつく。彼女のこういう所が嫌いだった。
 大学を卒業し、地元で就職が決まった彼女とそれをきっかけに別れる事になり、今日が最後の思い出作りのデートだった。あれほど行きたいと言って・・・

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赤い電車

17/03/18 コメント:0件 石田大洋

 電車に乗る。
 非常に狭い。僕は、通勤ラッシュというものがここまで熾烈な環境だったとは知らなかった。
 装甲服は通気性が悪くてジメジメするし、一応ヘルメットには通気口がついているから呼吸が苦しいなんてことはないが、どうしても視界が狭くなる。
 この間三連隊の、名前は忘れたけれど、ある人が、痴漢に間違えられて、刑務所に入れられた。
 自分ではやっていないと断固として言い張っ・・・

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トレイン・マン

17/03/18 コメント:0件 深海映

「あなたの写真はどれ? どうせまた電車なんでしょ」

 板張りの廊下にコツコツとヒールの音を響かせながら妻が笑う。
 私たちがこの小さな美術館に来たわけは、私の撮った写真が地元新聞社の主催する写真展で入賞し展示されることになったから。
 妻も写真を趣味としていて電車を撮ることもあるのだが、私みたいに電車を主役にするのではなく、主役はあくまで空や山や田園風景。
 電車は・・・

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21時半の電車に乗って帰って来てよ

17/03/17 コメント:0件 せんさく

21時、携帯の液晶画面に「1件のメッセージがあります」と表示される。
私は家事の手を止めてメッセージを開く。
そこには短く「今日も遅くなります。」とだけ書いてあった。

「定時に上がりやすいらしいから。」
学生だった頃の彼はそう言って今の会社に決めた。家から近いというのも理由の1つだったのだろう。
しかし、現実というのはそう甘くはないもので、彼は今日も残業をして・・・

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騎士くんと電車女

17/03/17 コメント:0件 氷室 エヌ

 平日、朝八時五分。東京方面行きの電車には、当然ながら人が多い。俺が毎朝乗るのは二号車で――あいつがよく乗るのも、何故か二号車だ。
 いつものように満員の車内に滑り込み、教科書を詰め込んだリュックサックを人の迷惑にならないように足下に置く。駅を数個過ぎれば、視界に入ってくるのは人の背中や後頭部のみという状況になってしまった。
「……い、おーい。騎士くん」
 ふと、誰かが俺のことを・・・

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田園都市線は過激に走る!

17/03/17 コメント:2件 ちほ

 田舎から上京してきた私は『田園都市線』をなんと牧歌的な路線名だろうと思っていたが、現実は……なんというか……まぁ、読んでいただければお分かりいただけるでしょう。

「な……何でこんなに混んでるの?! 何かあったの?」
「うるさいぞ!」
 隣の若い男が声を荒らげる。
 私は、身体の左右を人の壁で固められ、少しも動けない。蒸し暑く濁った空気が滞る空間が、私を苛立たせる。・・・

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初乗り運賃の旅

17/03/16 コメント:0件 風宮 雅俊

 朝の六時半、自動券売機の百四十円のボタンを押すと切符とおつりの六十円が出て来た。そして、自動改札を抜けると目的の駅の逆方向に行く電車が来るのを待った。

 今日から新中学一年生、何年も待った中学一年生。母さんとの約束だった、『大人になったら』の夢が今日叶うんだ。お弁当は持った。水筒も持った。今日の為に調べておいた電車の時間を書いた紙も持った。

 直ぐに、下り電車がホーム・・・

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真夏の電車の夢

17/03/16 コメント:0件 笹山美保乃

 将来の夢は――――だ。
 学校の宿題は「将来の夢」と言う題材で作文を書けというもので、僕は眼を輝かせながら何枚もの原稿用紙に夢を書き連ねた。将来の自分を想像しては顔をほころばせて、無邪気にクスクス笑った。そろそろあいつらが来る頃だろう。僕は鉛筆を学習机の上に放って、家を飛び出した。
 舗装もされていない、砂利道だらけの夏の坂道を自転車で下る。汗で貼りつくシャツの感触を拭うように、快い・・・

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額縁の向こう

17/03/16 コメント:0件 だらけネコ

カチッと小さな音が響く。

パイプ椅子に座って小説を読みながらパソコンを睨み付けている彼をチラリ、伺う。
パソコンの周りにはL判の写真が幾つも散らばっている。

「ねぇ。」
「なぁーにー?」

印刷機とパソコンをいじりながら、彼は間延びした声で返事をする。

「君の写真は、電車とかばかりだね。」
「そりゃー、好きですから?」
・・・

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終着駅は始発駅でもある

17/03/16 コメント:0件 海見みみみ

 ゴロウが目覚めるとそこは大きな駅でした。たくさんの電車が走っています。しかしただの電車ではありません。電車は空を飛んでいました。
「あ、ああ?」
 ゴロウは死んだようににごった目をしながら、絵具のついた顔をこすりました。
 美術部から逃げだし、テキトーな電車に乗ったところまでは覚えています。しかしその間の記憶がぬけ、気づくとゴロウはこの不思議な駅に立っていました。

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虹のふもとで待ってる

17/03/15 コメント:0件 家永真早

 重く動かなかった私の体は軽くなり、見えなかった目も聞こえなかった耳もすっかり良くなった。
 私は、ひとつの風呂敷包みを抱えていた。中には滅多に食べられなかったシーバと缶詰とささみとかつおぶしにカニカマスライス、それからマタタビ、水が入っていた。今すぐに食べたかったけど、まだ今は食べちゃいけない気がして我慢した。私だって我慢ができるのだよ。
 私は後ろ足だけで立ち上がった。今ならどんな・・・

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誰も知らないぼくときみ

17/03/15 コメント:0件 黒丞

カタンカタンと揺れる車窓から、今日も青い空が透けて見えた。どうにも眠い午後2時の気怠げな雰囲気漂う車内には今日もぼくときみ以外存在しない。またひとつ枕木を超えたのだろう、カタンと電車が音を立てた。ぼくときみの間に会話は存在しない。ただ静かに静かに時間が流れるだけだ。
そもそもぼくはきみがどこの誰かも知らない。たまたまいつも同じ時間の同じ電車に乗っている女の子、という全く物語もはじまりそうにな・・・

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見栄

17/03/15 コメント:0件 林一

「ちょっとみんな聞いてよ。さっき大学くる時にね、駅のホームでおっさんが捕まってたの。なんでも、電車で女子高生に痴漢したらしいわよ。私、高校生の頃よく痴漢されてたからさ、他人事とは思えなくて。頭にきちゃったわよ」
「え―マジで。私も高校生の頃よく痴漢されてたから、その気持ちわかる。ホントそういう奴許せないわよね」
「私も高校生の頃、よく痴漢されたわ。男って最低よね」
「私も私も。十・・・

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永遠の青いレール

17/03/15 コメント:0件 まー

 別れ際、ソラはお父さんとお母さんから数えきれないほどの青いレールを渡されました。それはもう、海の砂粒や夜空に浮かぶ星の海と同じくらいの数の沢山のレールでした。
「いいかい、これを全部まっすぐに繋げることができたらまた会えるからね」
 お父さんが言いましたが、ソラは不思議に思って尋ねました。
「電車はないの」
「電車はないよ。電車があったらレールの上を走らなければならなくな・・・

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さよなら、またね

17/03/14 コメント:0件 家永真早

「ありがとね、送ってもらって。兄ちゃんによろしく言っておいて」
「うん。街に出るついでだって言ってたけど」
「こんな早くからどこに行くのさ」
「だよね」
 朝8時、新幹線の停まるホームで、優月と紗菜は顔を見合わせて苦笑した。
 3月、卒業式の一週間後。優月は進学のために東京へと出て行く。
 空気はまだ冷たく、二人は日の当たる場所を選んで立っていた。吐き出す息はも・・・

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汽車の時代を経て電車へ

17/03/14 コメント:0件 笹峰霧子

 私は現在地元でレールの上を走っている乗り物を電車と呼ぶことに抵抗を感じ、かつ照れくさいという思いを持っている。なぜなら物心ついた時点で乗っていたものは汽車という名前でインプットされているからです。汽車を電車と呼ぶようになったのはいつ頃なのか定かではありません。
 汽車には沢山の思い出があるけれど電車は都会を走る交通機関として理解してきたので、大人になるまで滅多に行かない都会の電車は他所様の・・・

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車窓のおじさん

17/03/14 コメント:0件 むろいち

 電車が川に架かった陸橋を通過する。
 土手の菜の花が満開だ。
 僕の通勤列車から見える景色。
 それは、朝ならば駅に間も無く到着の合図。夜は家路を急ぐ気持ちに拍車をかける象徴。
 これを毎日繰り返している。
 お馴染みの川。
 しかし、一度も降り立ったことはない。
 散歩でもすれば気持ち良さそうだけど、出勤途中にはできない。
 かといって休みの日に・・・

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遅れた理由

17/03/14 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 この大事件のきっかけは、ほんの些細なことだった。
 就職した会社に出勤するため僕はその朝、駅で電車をまっていた。
 はじめての会社勤めとあって、ちょっぴり僕はハイになっていた。
 やがて、駅に電車が入ってきた。一番後ろにいた僕は、これから毎日お世話になるそのシルバーグレーの車体を、まじまじとながめた。
 電車は停まり、車掌室から車掌が頭をつきだした。美貌の女性車掌だった。・・・

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ある最終電車でのハプニング

17/03/14 コメント:2件 宙 加不紀

その日、僕は残業の後で仮眠をしてしまったために、終電で帰るハメになってしまった……。
二十三歳の独身で、中古マンションに一人暮しだから、どうというコトもないのだけれど……。

会社から十分のK駅は始発駅で、僕が乗った電車は、進行方向に向いて二人用の座席が並ぶタイプだった。
僕は末端の窓際に座り、スマホでゲームをしていた。

すると近くから乗った人が、僕の隣に座っ・・・

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通勤電車

17/03/14 コメント:0件 家永真早

 通勤時間の長い湯本は、いつも決まった始発電車に乗った。6時54分発、4両目、進行方向右側、先頭の長座席、ドア寄り。
 自宅の最寄り駅からの乗客は少なくないが、立っている客はほとんどいない。
 湯本は、通勤時間を概ね睡眠に充てた。降車駅近くに目を覚ますと、いつの間にか車内は混んでいる。8時10分を少し過ぎた頃。次の駅は乗客の入れ替わりが激しい。湯本の降車駅はもう少し先だ。
 運転・・・

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夜光列車

17/03/13 コメント:0件 七瀬

「次の列車が、きっと今年最後の夜光列車になるだろうけど、君は乗るのかい」
 駅の待合室でぼーっとしていると、駅員さんからそう尋ねられた。もうすっかり夜も更けてしまって、部屋の中には私しかいなくなっていた。時計を見て、それから時刻表に目を移す。終電はすでに行ってしまっていた。
「今年最後の、ですか」
「ああ、天気予報によると、明日からずっと曇りか雨の日が続くらしい。さて、どうするん・・・

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新しい刑罰

17/03/13 コメント:0件 戸松有葉

 電車の座席に腰掛けると、ここまで男を連れてきた者たちは立ち去ってしまった。
 久しぶりに拘束具も檻もなく、自由に動ける。とはいえ、車内限定だ。電車の扉は閉められ、すでに動き出しているのだから。
 電車内にはその男一人しかいない。一人というのは本当に一人で、運転も完全自動だ。あるのは監視カメラの目くらいであり、それを通して他者からの干渉を受けている。
 この電車内で、犯した罪を償・・・

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別れのタイミング

17/03/13 コメント:2件 戸松有葉

 中学生の少年少女が、別れの時を迎えていた。少女は電車に乗っており、少年はホームに立っている。少女が遠くの地に引っ越すのだ。
 互いに、淡い恋心を抱いていた。告白はしていないが、通じ合ってはいた。引っ越し先は遠い。連絡は取る予定だが、実際にどうなるかは誰にもわからない。
 出発時刻だ。
 少女は泣きそうになるのを堪え、また少年のほうも笑顔を作って見送る。
 電車が、動き出す・・・

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電車に出会いを求めるのは間違っているだろうか

17/03/13 コメント:0件 戸松有葉

 無茶な痴漢冤罪が蔓延する中、本物の痴漢は減っていない。そんな被害女性を颯爽と助ける男……王道な出会いではないか。俺は機会に備え、電車に乗っていた。
 すると早速痴漢が。
「やめろ! やめないと、私がお前に痴漢に遭ったと通報する!」
 痴漢に遭っているところを、女性に助けられた。

(了)
・・・

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兄弟からのプレゼント

17/03/13 コメント:5件 石蕗亮

 その電車は真っ暗な中を走っていた。
外の景色はよく見えない。
停車駅のアナウンスは無く、時折停まっては誰かが降り、誰かが乗ってきた。
不思議なことに一度に乗り降りする人数は何故か1人が多かった。
車掌が電車内を歩いており、誰かの前で立ち止まると「次で降りますよ」と声をかけていた。
大抵の人は素直に指定の駅で降りていたが、中には降りない人もいた。
しかしふと気が・・・

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