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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 今年の夏、はじめて絵本を出版しました。 「ごんごの思い出」 岡山の津山のお話です。 ごんご とは、津山の方言で「かっぱ」のことです。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
座右の銘 しあわせはいつも自分の心がきめる

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サンタさんと空飛ぶ自転車

17/02/08 コンテスト(テーマ):第128回 時空モノガタリ文学賞 【 自転車 】 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:279

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 サンタさんは、こまっていました。
 クリスマスまでに遠い日本に行かなければいけないのに、ソリをひいてくれるトナカイさんが、かぜをひいてしまったからです。
「サンタさん、ぼく、かぜをひいててもがんばって走ります!」
 トナカイさんは言うけれど、ゴホンゴホンせきがとまりません。
「いやいや、ムリしちゃいかん。日本にはなにかほかの方法で行くことにするよ。」
 サンタさんは、トナカイさんをベッドにねかせて言いました。
「うーん、なにかいい方法はないかなぁ。」
 サンタさんは、ずっと長いこと考えていました。
「そうだ! ハカセに相談しよう。」
 ハカセは、サンタさんのともだちで、なんでも発明して作ってくれる天才です。
「そうだなぁ。空飛ぶ自転車を作ってあげるよ。」
 ハカセはそう言うと、設計図を書き始めました。

 クリスマスまで、あと十日。
 サンタさんのところに、ハカセから空飛ぶ自転車が送られてきました。
 サンタさんは、おそるおそる自転車に乗りました。プレゼントのいっぱい入った袋は、前カゴに入れます。
 ペダルを、ぐいっとふみこみました。
 ぐいっ ぐいっ
 ペダルをふむと、自転車は空を飛び始めました。
「うわー、こりゃすごいや。」
 サンタさんは、いっしょうけんめい自転車をこぎます。
 広い海をこえ、山をこえ、やっと、クリスマスに日本につきました。
 ところが、サンタさんは、あんまりいそいで自転車をこいだので、まだお日さまがニコニコわらっている
ときについてしまったのです。
 男の子が、空を指さして言いました。
「あれ、なぁに?」
 サンタさんは、あわてて雲にたのみます。
「雲さん、雲さん、わしをかくしておくれ。」
「ほいきた。」
 さぁーっと、白い雲がやってきて、サンタさんをかくしてくれました。
 しばらく雲にかくれて自転車をこいでいると、しだいに空がくらくなってきました。
 一番星がキラリと顔をだしました。
 雲さんが言います。
「もうだいじょうぶだね。」
 サンタさんは、うなずきます。
「ありがとう。たすかったよ。」
 それから、子どもたちの家に向けて走りだしました。

 クリスマスの次の日、自転車をこいで、ちょっぴりやせたサンタさんは、日本の子どもたちの
笑顔をうれしそうにみていました。


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