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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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はるくんのおつむくん

16/08/15 コンテスト(テーマ):第116回 時空モノガタリ文学賞 【 裏切り 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:562

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 夏のあつい日です。
 二さいのはるくんは、庭でビニールプールに入って、あそんでいます。
 つめたい水が、きもちよくって、はるくんは、大はしゃぎ。
 しばらくプールであそんだら、はるくんの手のゆびが、しわしわになっていました。
 おばあちゃんが、
「手が、おじいちゃんになったねぇ。もうでようかねぇ。」
と、はるくんに言いました。
「もう一回!」
 はるくんは、大きな声で言います。
「だめだよ。もうでようね。」
「もう一回!」
「こんど、保育園がお休みの日にしようね。」
 おばあちゃんは、むりやりはるくんをプールからだして、服を着せました。
 おひるごはんの時間です。
 はるくんは、ごはんは、あんまりいらないらしく、二口しか食べませんでした。
 それから、ちょっとあそんだら、おばあちゃんが、ふとんをしきはじめました。
「はるくん、そろそろ、おひるねしようね。」
 でも、はるくんは、積み木をしたり、、ハサミでチョキチョキ紙を切ったり、あそんでばかりです。
 おばあちゃんが、いくらねさせようとしても、ちっともねそうにありません。
「ふぅ。どうやってもねない子だねぇ。」
 おばあちゃんが、ため息をついたとき、どこからか声がきこえてきました。
「はるくんのおつむくん、だいじょうぶですか? わたしは、おめめさんです。はるくんが、なかなかねてくれないから、しんどくって、しんどくって……。」
「おめめさんも、たいへんだね。ぼくも、もう、くらくらしてきたところだよ。はるくん、ねてくれないかなぁ。」
 どうやら、はるくんの頭と目が、話しているようです。
 はるくんには、きこえないみたいですが、おばあちゃんには、きこえるんです。
「ぽんぽんさんは、だいじょうぶ?」
 おつむくんが、ききます。
「もう、はるくんったら、ジュースばっかり飲んで、ごはんを食べてくれないから、元気がでやしませんよ。」
 はるくんのおなかが、頭にぼやいています。
「とにかく、横になって休んでもらいたいもんですわ。」
 ぽんぽんさんは、そう言うと、
「あんよくんは、いかが?」
と、ききます。
「ぼくも、くたびれているんですよ。はるくんったら、ずっとあるいたり、かけったり、おどったりして、ちっともじっとしてくれないんだから。」
 おつむくんが、言います。
「それじゃぁ、みんな、一、二の三で、力をぬこうよ。そうすれば、はるくんもねむれると思うよ。」
「わかったわ。」
「わかったよ。」
 みんな口々にこたえます。
「一、二の三。」
 だらーん。

 ところが、はるくんの目がぱっちりあいています。
「おめめさん、裏切っちゃだめだよ。」
 おつむくんが、おこります。
「あら、ごめんなさい。おもしろそうな絵本が、みたくなっちゃって。」
 おめめさんが、あやまります。
「じゃぁ、こんどこそ、いいかい? 一、二の三。」
 だらーん。だらーん。

 はるくんは、ふわーっとあくびをしました。
 そして、ふとんに横になると、スースー寝息をたてはじめました。

「やれやれ、はるくんのおつむくんも、たいへんなんだねぇ。」
 おばあちゃんは、くすっとわらいました。


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このストーリーに関するコメント

16/08/25 葵 ひとみ

こぐまじゅんこさま

拝読させていただきました(^^*)

「寝る子は育つ」という言葉を思い浮かべました(^^*)

本当に、観るもの触るものに興味津々ではるくんの
可愛いしぐさが伝わってくる御話だと思います。

16/08/26 こぐまじゅんこ

葵 ひとみさま。

コメント、ありがとうございます。
なかなか寝てくれないと、こまっちゃうんですが、本当にかわいいです。

ありがとうございました。

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