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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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はるくんと海

16/05/24 コンテスト(テーマ):第109回時空モノガタリ文学賞 【 旅 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:773

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 はるくんは、二才の男の子。
 はるくんが、あそんでいると、おばあちゃんが、そばにきて言いました。
「これから、いっしょに、おでかけしようよ。」
「うん。」
 はるくんは、おおよろこび。
「それじゃぁ、じてんしゃにのって、海にいってみよう。」
 はるくんは、まだ海をみたことがありません。
「なに?」
 はるくんは、くびをかしげました。
「海だよ。うみ。とーってもひろくて、あおいんだよ。」
 おばあちゃんが、うでを、おおきくひろげます。
「こーんなに、ひろいんだよ。」
 はるくんは、きょとんとしています。
「うみ?」
 はるくんは、かわいい声で、つぶやきました。
 おばあちゃんは、はるくんのオムツとジュースと、タオルと着替えをカバンにつめこみました。
「しゅっぱーつ。」
 おばあちゃんと、はるくんは、じてんしゃにのります。
 はるくんは、ヘルメットをかぶります。うしろのイスに、ちょこんとすわりました。
 おばあちゃんが、
「じゃぁ、ほんとに、しゅっぱーつ。」
というと、思いきりペダルをふみこみました。
 おばあちゃんの家から、海まで、二十分くらいで行けるのです。
 おばあちゃんは、
「よいしょ、よいしょ。」
と、ペダルをふみます。

 五月のさわやかな風が、はるくんのほっぺたを、なでていきます。
 おばあちゃんは、せなかで、はるくんの声をきいています。
「バス!」
 はるくんが、大声で言いました。
「ほんとだ。バスがとおったね。」
 おばあちゃんも、言います。
「なに?」
 はるくんが、川をゆびさします。
 おばあちゃんは、とまって、ふりかえると、
「あー、あれは、川だよ。」
と、こたえます。

 そうやって、せなかで、はるくんのおしゃべりをきいているうち、おばあちゃんのじてんしゃは、海につきました。
「ふう。ついたよ。」
 そこは、港でした。
 おおきな船が、ならんでいます。
 海は、あおくて、どこまでもつづいています。
 はるくんは、
「ふね、ふね!」
と、おおよろこび。

 おばあちゃんは、じてんしゃから、はるくんをおろすと、海岸沿いをあるきます。
 そして、地べたにしゃがむと、はるくんも、すわらせました。
 カバンから、ジュースをとりだします。
「ジュース!」
 はるくんは、のどがカラカラです。
 ストローをさして、ごくごく、おいしそうにのみました。
「はるくん、海って、ひろくて、みるだけできもちいいでしょ。」
 おばあちゃんが、えがおで言います。
「うん!」
 はるくんは、目をキラキラさせて、おおきくうなずきました。
 目のまえの、船が、ゆっくりうごきだしました。

 海は、キラキラ ひかっています。
 風も そよそよ いいきもち。
 はるくんとおばあちゃんは、しばらく海をながめていました。

 夏のとびらが、もうすぐひらきます。


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このストーリーに関するコメント

16/06/22 光石七

拝読しました。
初めての海、はるくんが楽しめてよかったです。
最後の一文がとても素敵だと思いました。
なんだか私も海を見に行きたくなりました。

16/06/23 こぐまじゅんこ

光石七さま。

コメント、ありがとうございます。
はるくんといっしょにいると、いろんなことが、より一層楽しくなります。
海は、いいですよね。

ほんとうに、やさしいコメント、ありがとうございます。

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