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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 ムゲンブックスさんから、絵本「ねんねのかみさま」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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受験生の親

13/01/28 コンテスト(テーマ):第二十四回 時空モノガタリ文学賞【 受験 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1482

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 智子は、今、風邪をひきかけて大慌てで病院に来ている。早く治さなければ、大変なことになるのだ。
 なぜって、智子の子どもが2人とも受験生だからである。

 息子は、大学受験。
 娘は、高校受験。

 ふぅ、受験生を2人抱えることが、これほど大変だとは思っていなかった。

 1月になると、息子は、夜中の2時まで勉強するようになり、夜食を作ってやらなければいけなくなった。おなかにやさしくて、あたたまるもの、そして、毎日同じものでは、飽きるので、いろいろレパートリーをふやさなければならない。夜食だけじゃなく、ふだんのご飯にも当然、気を遣うわけだから、料理の本が急にふえた。

 娘は、心が繊細な子なので、ちょっとしたことでも、ピリピリしている。私が、つい、うっかり、
「お風呂そうじしてたらね、石鹸をふんずけちゃって、つるっとすべってあせったぁ!」
って言ったとたん、バタンとドアをしめて、自分の部屋にとじこもってしまった。

 あーあ、受験生の親って、こんなにしんどいものなの?
 私は、だんだんくらぁくなっていったのだ。

 風邪薬をもらって、家に帰り、布団を敷いて寝ていた。夕方には、だいぶよくなったので、ほっと胸をなでおろした。

 そして、とうとう、試験も終わった。
 終わったら終わったで、結果発表までが、針のむしろって感じだった。

 息子は、
「あー、失敗した。絶対、落ちてるぅ。」
と、毎日つぶやいているし、娘は、
「まちがえたと思って消して書きなおしたのに、はじめの答えであってたんだぁ。
悔しい!」
と、わめく。

 私は、もう、ハラハラするだけなのだった。

 そして、息子の合格発表の日。
 掲示板にはりだされた紙に、息子の受験番号をみつけたときは、私の方が、泣きそうだった。

 そのあと、娘の合格発表。

 無事、合格していた。

 智子の家に、やっと笑顔が戻った。
 しかし、智子は、今、布団で寝ている。

 2人の受験生の世話で、精神的・肉体的に、はりつめていたのが、急にほっとして緊張の糸が切れ、急に疲れがでて、寝込んでしまっているのである。


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このストーリーに関するコメント

13/02/05 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ様。
拝読しました。

世間の親って、そんなに受験生に優しいんですね。

私なんか、娘の受験の時も特に何もやってあげてないわ。
日頃から甘やかせてないから、そんなもんだと本人も思ってたみたい(笑)

13/02/05 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメントありがとうございます。
私も、夜食は作ったことないです。
でも、合格が決まって寝込んだのは本当です。
あまちゃんですね。

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