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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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はるくんとふしぎなあな

17/06/21 コンテスト(テーマ):第138回 時空モノガタリ文学賞 【 猫 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:220

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 はるくんは、七か月の赤ちゃんです。ねがえりをうてるようになって、いつも、ころころころがっています。
 きょうも、ころがっていたはるくんは、台所にたっているおかあさんにぶつかりました。
 そのひょうしに、おかあさんは、手にもっていたさつまいもを、うっかりおとしてしまいました。
 さつまいもは、ころころころころ。
 はるくんも、ころころころころ。
 さつまいもとはるくんは、おいかけっこをしています。
― ピンポーン ―
 げんかんのチャイムがなりました。
「こづつみでーす。」
「はーい。」
 こづつみは、おばあちゃんからでした。
 おかあさんは、こづつみを台所のテーブルの上におくと、はるくんをだきあげようとしました。
 そのとき、
「チュー」
と大きな声がしました。
 きゅうに、はるくんが、小さくなりました。
「あれれ?」
 おかあさんは、びっくり。
 小さくなったはるくんは、ころがりつづけます。
 かべには、いつのまにあいていたのでしょうか。あながあいています。
 はるくんは、すいこまれるように、そのあなの中に入ってしまいました。
 あなの中からは、なにやら声が聞こえてきます。
「うわわ、赤ちゃんが、ころがってきた!」
 おかあさんは、おどろいて、あなの中をのぞきこみました。
 小さなねずみが、チョロチョロしています。
 ピタッと目があいました。
「ぼく、チュー太。まほんの本をよんで、さつまいもがころがってくるじゅ文をとなえたんだけど、まちがっちゃった。」
「まぁ、大へん! はるくんを外にだす、じゅ文をしらべてちょうだい。」
 おかあさんは、チュー太に言います。
 チュー太は、本をいっしょうけんめいめくります。
「これだ。」
 息をととのえて、大きな声でさけびます。
「デルデルデロン」
 けれども、はるくんはあなの中です。
「しっぱいしちゃった。」
 チュー太が、しょんぼり下をむきました。
 そのとき、つくえの上のこづつみが、コトンとうごきました。
 そして、中から、ぬいぐるみのねこがでてきました。
「わたし、ねこのぬいぐるみの、にゃーこ。おばあちゃんに、はるくんとお友だちになってねって言われたの。
 わたし、はるくんをたすけてきます。」
 そう言うと、首の赤いリボンをほどいて、クルンっとふりました。
 すると、にゃーこも、小さくなりました。
 そして、あなの中に入っていきました。
「うわぁ、ねこだー。こわいよー。」
 チュー太が、にげまわっています。
「わたし、こわくないわよ。だから、はるくんをかえして。」
 にゃーこは、チュー太に言いました。
 チュー太は、はるくんを、そっと、にゃーこにわたします。
 にゃーこは、はるくんをだっこして、あなから出てきました。
 はるくんのほっぺに、にゃーこが、チュッとキスをすると、もとのはるくんにもどりました。
 おかあさんは、大よろこび。
「にゃーこちゃん、ありがとう。」
 にゃーこの首に赤いリボンをむすぶと、にゃーこも、もとの大きさにもどりました。

 おかあさんは、
「おばあちゃんに、おれいの電話をかけなくちゃ。」
と言うと、じゅわきをとりました。
「おばあちゃん、ねこのぬいぐるみ、ありがとう。とってもかわいいわね。それに、だいかつやくしたのよ……。」
 おかあさんとおばあちゃんは、電話で話しています。
 そのよこで、はるくんは、にゃーこをかかえて、ころんとねがえりをうちました。


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このストーリーに関するコメント

17/06/23 文月めぐ

『はるくんとふしぎなあな』拝読いたしました。
はるくんがころころと転がる描写がとってもかわいいです。

17/06/23 こぐまじゅんこ

文月めぐさま。

コメントありがとうございます。
はるくんが、赤ちゃんの頃書いたお話です。
かわいいと言って下さり、とてもうれしいです。
ありがとうございます。

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